厚労省が指定する機関である(一社)知的財産教育協会が実施する、知的財産管理技能検定の3級をうけてみた。
知的財産の管理にまつわる知識を問われる試験の入門編。合格したことによって業務独占資格が得られるものではない。
われわれの業界でいうとITパスポートくらいの立ち位置だと思われる。他分野に例えるとFP3級や簿記3級とかかな。
動機
いくつか動機はあって、代表的な3つを時系列的に並べると以下の通り。
たわしくんが受けていた1のを見て面白そうだと思ったから。
大学で知財を専攻している妹3が受けていたから。連休に実家に帰っては毎晩飲んだくれている醜態しか妹ちゃんに見られていないため、一発合格してたまにはかっこいいところを見せたかったから。
申込
Webから申し込んだ。
学科試験と実技試験に分かれており、それぞれ6100円。合計12200円。なかなかいいお値段。
勉強
試験日の1週間前にそろそろ勉強するかと思ってAmazonで調べて一番上にでてきた秀和システムの参考書を買った。
分厚くて身構えたものの、全体的に余白大きめイラスト多めでかなり易しかった。冒頭3分の1が教科書的部分で、残りは過去問とその解説だった。仕事の合間にざーっと読んだ。全体的に簡潔過ぎるぐらいではあったが、最低限の試験対策用としては十分ではあるとは思う。個人的に簡素すぎる説明書きに納得できない点が複数あり、試験に関係ないけど気になって読み進めることができなかったから、Westlaw Japanで判例や学説を調べたりと寄り道した。
後から調べてみると、過去問とその回答は試験実施している団体によって無料公開されている模様4。既にある程度知識に自信のあるひとは参考書買わずにそれだけでいけるのかも。
試験当日
試験会場は国士舘大学世田谷キャンパスだった。よくある郊外型キャンパスで、東急世田谷線世田谷駅から徒歩10分5。東急池上線沿線の彼女の家に前日泊まりに行っていたため、当日朝は池上線→大井町線→田園都市線→世田谷線といったように東急4路線を乗り継いで向かった。東急世田谷線には初めて乗った。環七と交差するところでは信号を待って徐行しているのを確認でき、路面電車感があって面白かった。
試験申込時に「CBT方式6」を選ぶと、よりアクセスの便利な都心の会場を選べることができた様子。ただ自分はこういう試験でもないと行かないような街や大学のキャンパスをうろうろするのが結構好きだから、これで良かった。
会場に到着して、まず所属元のアカウント使ってeduroamに接続してニヤついたのち、教室へ。申込受付期間の最終日の23時ごろに申し込んだからか受験番号はかなり後ろの方だった。ただ自分よりさらに後ろの人が10人くらいいて、ちょっと負けた気分になった。いくつかある教室のうちの一番端でお手洗いから近い教室で良かった。
実技試験と学科試験の両方受ける場合、間に15分程度の休憩をはさみつつトータルで11:00開始13:20終了というスケジュールだった。実技と学科もすぐ解き終わってしまった。途中退室不可で、早く出ていってごはんたべたいなあと思った。
翌日昼にWeb上で公式回答が公開されていたから、自己採点した7。少なくとも不合格ということはなさそうであったため安心した。
結果
試験から1ヶ月後に正式な試験結果が公開された。
合格基準は正答率7割。合格してた。
わりと余裕こいてたくせに実技が満点でなかったのはちょっと恥ずかしい。
感想
今回受けた3級に限っては、学科試験と実技試験で別々になっている意味がよくわからなかった。さらにこれで合計12200円というのは割高感が否めない8。
内容としてはいいかんじに易しくて、なんとなくでも知財管理について勉強してみるか〜という人にとってきっかけ作りとして大変素晴らしいものだと思った。ある程度社会経験を持つ人は満点合格目指して勉強するのが良さそう。
実際に知財まわりで手続きしたり紛争したりしたことが無いから、今回得た知識がどう役に立つのかはわからないけど、発明、特許、意匠、商標、著作などといった概念について頭の中で整理するいい機会になった。あともちろん勉強すること自体それなりに面白かった。
試験おわりに会場の近くで食べたラーメンがおいしかった。
東急世田谷駅前のらーめん辰屋さん。二郎系っぽいニンニクやヤサイの盛り方だが、味はかなりあっさりめの油少なめ非乳化スープだった。たまにはこういうのもアリだなあと思いながら食べた。うまかった。
機会があれば皆様も是非。
- 知的財産管理技能検定3級 受験記 - たわし日和↩
- 結果として発注頂くまでにはならなかったけど、いろいろお話して楽しかった。↩
- 妹は年が離れており、まだかわいい今年の春から学部3回生の歳。前回の試験で本検定3級の学科のみ合格して今回実技のみ受けた模様。↩
- https://www.kentei-info-ip-edu.org/gakushujoho/kakomon/↩
- 正確には、会場は国士舘大学の世田谷キャンパスの34号館だった。世田谷線は軌道線ということで駅間が短いため、棟によっては松陰神社前駅のほうが違い場合もある。その他、小田急小田原線の駅からも徒歩10分程度でアクセス可能。 世田谷キャンパス/アクセス案内|国士舘大学↩
- https://www.kentei-info-ip-edu.org/cbt/ 本検定以外には、ITパスポートやFP3級等でも採用されており、試験によっては年中受けることも可能な模様。↩
- 問題用紙が持ち帰り可であったため、そこに回答を控えておいた。↩
- 単純比較するものではないというのは承知の上で、ITパスポート試験は7,500円。↩